猫職人のつぶやき

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吾輩は職人である

吾輩は職人である。名前はあるが個人情報ゆえ伏せておく。仕事にプライドをもち、日々イノチを張って作業している。だが常に工期に追われ猫関係にも疲れるため、工具を衝動買いしてストレスを発散させている。夢はマタタビの木で軸組工法の家を建てることである。

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国境の長いトンネルを抜けると現場であった。朝早く家を出るのは渋滞のせいだけではない。職人たちは皆、できるだけ現場に近いコインパーキングを狙っているからである。

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当店は注文の多い料理店ですから、どうかそこはご承知ください。って、無茶な注文されても、大人しく従うもの?お客様は神様?おかしいと気付いても、現場に助けは来ない。食われるとわかってて、自分の体にクリームや塩を塗り続けるしかないのだ。

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ゆく川の流れは絶えずして、しかももとの水にあらず。現場仕事もそう。毎日同じようにものをつくっていても、現場が変わればつくるものも変わる。ずっと同じであり続ける例はない。だから職人であるなら、成長し続けるしかないのだ。

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木曽路はすべて山の中である。建設現場はすべて葛藤の中である。現場は常にカツカツの工期。どこまで仕上げれば自分が納得できるかではなく、他者を納得させられる仕上げで自身が切り上げられるかどうかの葛藤。技と忍耐力がなければ職人は務まらない。もちろん手抜きで工期に間に合わせるヤツは職人ではないし、誇り高き猫の片隅にも置けない。

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人間たちは急行列車に乗り込むけれど、自分たちが何を探しているのかわかっていない。やたら動き回るだけで、自分たちが堂々巡りしていることに気付かないんだ――。
忙し過ぎて曜日の感覚がない。「星の王子さま」の言葉が身につまされる。

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祇園精舎の鐘の声、諸行無常の響きあり。若さによる勢いや無知でおごる者は、花の色が失せるように必ず衰える時がくる。だから私は決して色あせない知識や技術を謙虚に求め続ける。腕力で張り合う気など、はなからない。

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親譲りの無鉄砲で小供のころから損ばかりしている。建設作業員になってからは仕事柄声がデカくなり、しゃべり方も少々荒くなった気がする。だからって私がネイルやコスメの話をすると「え!?」て顔されるのは心外だ。

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蔓は答えるだろう。私はなんにも知りません。しかし、伸びて行く方向に陽が当たるようです――太宰治。私にも陽は当たってる。でも嵐もあれば日照りもあり、どうしようもなく折れる時もある。それでも伸びて行く方向は変わらない。そう信じて立ち上がろう。

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“わたしが両手をひろげても、お空はちっとも飛べないが、飛べる小鳥はわたしのように、地面をはやくは走れない”土木作業員と建築作業員、手刻みとプレカット、手ドラと電動ドライバ……“みんなちがって、みんないい”ほんとそうだよね。