建設現場の【人柱】とは地神への生贄|死亡事故の口実にも使われていた!?

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free画像,城,橋,松
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安全管理が出来ていればなかったこと!

大昔、城や橋といった大きな建設現場では、よく人柱が供されていました。大正時代に皇居の二重櫓の下から人柱とみられる多くの白骨死体が発見され、当時大変なニュースになったのだそう。それが本当に人柱だったとしたら、江戸時代に行われたということになります。

そもそもなぜ人柱などという儀式が行われていたのかですが、工事中に重大な事故が頻発するような場合、あるいは作業が上手くはかどらない場合。それは、地神などの怒りにふれたためと考えられていました。だから神の怒りを鎮めようと生贄(いけにえ)、つまり人にとって一番大切な命を差し出していたのです。

free画像,ハーネス,高所作業

その一方で、実は人柱は後付けだという説もあります。というのは、大きな現場では作業員の数が多く、しかも工期が長くなります。その分、事故が起こる率が高くなる。それにいくら個々の職人の技術力が高くても、KY意識はかなり低かったことでしょう。要は安全管理がちゃんと出来ていなかったのが、災いの主な原因。

ですから、例えば城の石垣が崩落する大事故など、さほど珍しいことではなかった。そうなったとき人柱を口実にして死体を建造物に埋め込み、神聖な儀式ということで処理したのだという考え。同時にそうすることで、現場で働く作業員の仕事に対する恐怖心や不安を払拭。人柱を供したことで神の加護を得られるようになった、という心理にさせたものとも考えられます。

free画像,建設現場,網橋

いずれにせよ人柱の根底にあるのは、作業員を守り無事に建造物を完成させたいという気持ち。その気持ち自体は、今も昔も変わらないかと思います。もちろん、人柱など絶対にあってはならない話。

ですが建造物――城・橋・トンネル・ダム・ビル・集合住宅・戸建て――というのは、命を代償とするほどの強い思いを注がれて完成したものだということは、ぜひ心に留めて置きたいところです。

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