【数寄屋造り】今とは違い昔はリーズナブルな町人の住まいだった!?

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free画像,茶室,石灯籠
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数寄屋造りと書院造りの違いって何?

不動産広告で、数寄屋モダンや数寄屋風住宅という言葉をたびたび目にします。それらは本来の数寄屋建築のように木造軸組工法の家という訳ではなく、どうやら見た目が和風の住宅をいっているよう。だから語尾にモダンや風をつけて、お茶を濁してるんですね。

数寄屋造りの数寄屋とは、実は「茶室」のこと。ですから数寄屋造りとは、茶室を取り入れた日本家屋のことをいうのです。数寄屋は茶室のことですが、そもそも数寄とは、茶の湯といった風流を好むことをいいます。それで茶人や風流人のことを、数寄者(好き者)というんですね。ちなみにこの場合の数寄者は、好色な人という意味ではありません。念のため。

free画像,抹茶,茶菓子,りんどう

ところで、数寄屋造りとよく似た建築様式に、書院造り(武家造り)というものがあります。書院造りは間仕切りが多くて堅苦しく、格式ばったもの。一方、数寄屋造りは型にはまっていながらも、くだけた感じがするもの。そして簡素でいて洗練されたつくり。

住居形式の流れとしては、寝殿造り(貴族)→書院造り(武家)→数寄屋造り(町人)となっています。図面を見ただけでは、どっちが書院造りでどっちが数寄屋造りか区別しにくいかと思いますが、数寄屋造りは書院造りを崩したものと考えてみてください。そもそも、どの辺が崩れているのかを見付けるのがまず難しいですがw

free画像,間仕切り,武家屋敷

また、数寄屋造りは主に数寄者である町人の好みでつくられた家なので、高度な大工技術を駆使していても、木材自体は特別高価なものを使っていた訳ではないようです。その辺も、二者を見分けるヒントになるかも知れません。

現代では逆に、木造軸組工法の数寄屋建築は、一般庶民にはなかなか手が届かない高価な住宅になってしまいました。住むのは叶わなくても、旅館や料亭で数寄屋大工の意匠を肴に、ぜひ一杯やってみたいですねっ。

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