「建設」という言葉ができたのは明治期!
ゼネコンには「〇〇組」ってありますよね。大林組・熊谷組・銭高組……飛鳥時代創業、日本最古の社寺建築会社も金剛組。この金剛組からもわかるように、〇〇組と名乗るようになったのは建設会社が先。反社会的勢力、いわゆる暴力団関係の方が後だということになります。
ではそもそも「組」というのは、何を意味するのでしょうか。建設における組とは、工事を請負う人たち(請負人・請負師)が組織を組んだもののこと。今では「〇〇建設」というのが主流ですが、建設という言葉ができたのはわりと新しく、明治時代。
それまでは建設業という言葉もありませんから、土木は「普請」建築は「作事」。そしてそれらの工事を請負う請負人の集団が組、ということですね。それが、第二次世界大戦後の昭和23年(1948年)、現 国土交通省の前身が国土局から「建設省」に改称したこともあり、建設という言葉が広く使われるようになったのだそう。
それともう一つ、戦後日本軍の武器が暴力団関係の組に流れるという事件が頻発。建設業の組はイメージダウンを避けるため、〇〇組から〇〇建設に改名するのがブームに。ちなみに社名に建設を使ったのは、大成建設が最初。
この大成建設。創業当時は大倉組商会で、創業者が大倉喜八郎。そして大成建設という社名の由来は、大倉喜八郎の戒名「大成院殿礼本超邁鶴翁大居士」なのだとか。戒名とは意外!創業者へのリスペクトが半端ないですね。