施工中の怒りは重大なミスや事故をまねく!
仕事の現場でもプライベートでも、イライラしたり腹が立ったりすることってよくありますよね。自分を怒らせた相手にその感情をぶつけたとしても、それでスッキリして気持ちを切り換えられるというものでもありません。
言いたいことをぶちまけてケンカになればなったで、今度は後悔や自己嫌悪でモヤモヤを引きずったりして。だったらもうとにかく仕事に打ち込んで、怒りを静めよう忘れようという方は少なくないかと思います。
私の場合、そんな精神状態でデスクワークをしているときって、非常に作業スピードが上がります。怒りによるパワー増進とでも言いましょうか。しかしその状態は集中している訳ではなく、ムリヤリ気を紛らわしてるだけ。ですから仕上げたものを見直してみると、普段はやらないようなミスを連発しているんですね。
一見生産性が向上しているようでも、実はその逆。仮に私が建設作業員で、サイズなどを間違えたままサクサク施工してしまったとしたら、自分1人のミスでは済まない大事になる可能性もあります。さらに、その集中を欠いた状態で作業していれば、当然ケガなどのリスクも高まります。
また、当サイトコラム「大工は【シャーマン】木の特性を読む能力が神の依代と対話する力とされた!?」でも触れましたが、“木材が人の穢れを受けてくれる”という観点からいってもよろしくない。職人の怒りの念をたっぷり吸った木の家なんて嫌ですよね。
最近よく、アンガーマネジメントという言葉を耳にします。アンガーマネジメントとは、怒りを管理する、つまり怒りを感じたとき、その感情に流されず、コントロールして静めること。色々な方法があるようですが、中でも簡単に実践できてオススメなのが“6秒ルール”。
怒りを感じるとアドレナリンが分泌されますが、アドレナリンによる興奮状態は6秒ほどで沈静化するのだそう。ですから、この急に湧き上がった怒涛の6秒間をやり過ごせば、「まいっか」で済んだりするのです。
私はこの6秒間は、ただひたすら1秒1秒カウントすることだけを考えるようにしています。うまくいくときもあれば、怒りのあまり6秒ルールの存在すら忘れることもあったりして……。たった6秒間我慢するのにも、そこそこトレーニングがいりそうですっ(汗)