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戸建宅配ボックスは思ったほど使えない！？
コンビニ受取りや宅配営業所止めという手もある！
宅配ボックスとは、受取人が不在のときに届いた荷物を入れておく専用の設備のこと。在宅時の防犯対策にもなるので、非常に便利。今までは、主にマンションなど集合住宅の共用設備の1つでした。
ですが近頃は、戸建住宅での宅配ボックス設置に関心が高まり、パナソニック「コンボ」をはじめ、各メーカーの商品が品薄になったり、宅配ボックスを自作するツワモノもでてきたりしています。それというのも、近年ネット通販の利用率が上がり、宅配配達員のオーバーワーク問題が浮上したから。
特に再配達にかかる労力や、それによる人手不足・交通渋滞・環境汚染――。
これらを重くみた政府がその対策として、駅などに宅配ロッカーを設置する費用の半額を負担する、宅配業者向けの補助金制度を新設したほどです。
再配達で配達員に迷惑をかけないように、という理由で戸建宅配ボックスの設置を検討している方も少なくないかと思います。しかし設置してはみたものの、結局使われずポストに不在票が入っている、なんてこともよくあるようです。
ではなぜそうなってしまうのかを、これから順を追って説明していきたいと思います。
商品＋設置工事費用は数万円～数十万円
ところでそもそも宅配ボックスは、セキュリティがしっかりしていなければ意味がありません。ですから、宅配ボックス業者との間で、オンライン管理をしたいところ。とはいえ今のところ、戸建宅配ボックスにオンライン管理タイプは少ないもよう。
ですが電気工事不要のオフラインタイプ（機械式）でも、安全性の高いものはあります。例えば、自動押印機能を内蔵させて、印鑑持ち去りを防いだりといった。
そうなるとやはり、商品＋設置工事費で数万円～数十万円かかる、とみておいた方がよさそうです。
戸建の宅配ボックスは、けっして安くはない設備。せっかく設置したのに意外と使えない！なんてことにならないよう、リスクもしっかりチェックしておきましょう。
暗証番号を入れるダイヤル式は脆弱！？
まず宅配ボックスでネックになるのが、暗証番号を入れるダイヤル式かどうかという点。古いマンションなどでは、オフラインで管理する方がコストがかからないので、機械式のこのタイプが主流。もっといえば南京錠なら、電池も暗証番号も必要ありません（笑）
ダイヤル式とは、配達員が荷物を入れたときにダイヤルの暗証番号を決め、その番号を連絡票に記入して、受取人のポストに投函しておくというもの。
これだと、配達員が番号を書き間違えてしまえばアウト。さらにポストの連絡票を見れば、誰でも簡単に開けることができてしまいます。また、根気よく何パターンもの数字の組み合わせにチャレンジすれば、開いてしまいますし。
そうなると宅配ボックスの鍵はダイヤル式ではなく、ピッキングされないような特殊キーの方が安全。例えば最新マンションなどでは、宅配ボックスの扉を閉めるだけで施錠され、開けるときは個別カードキーで開けるタイプのものもあります。
が、そもそも配達員が扉をしっかり閉めていなければ用をなしません。健康ランドの脱衣所ロッカーなどで、たまに見かけるやつです（汗）
配達員が宅配ボックスに入れない理由
それに戸建の場合、“配達員が宅配ボックスに気付かない・使い方がわからない・荷物が入らない・すでに荷物が入っている・簡易すぎて防犯上問題がある・冷凍冷蔵にかかわらず食品だから・品名が書かれていない（食品かも知れないので）・書留/代引き/着払い・宅配ボックスを使って欲しいという意思表示がない”などの理由から、せっかく設置しても使われないことも多々あるので注意が必要です。
配達員が宅配ボックスを使って、住人は荷物が届いたことに気付かず放置。中身の食品が傷んでしまったから弁償しろでは、業者にしたらたまったもんじゃないですからね。
宅配業者に知らせておく
ちなみに、そういうトラブルを未然に防ぐには、ネットショップや宅配便送り状の住所欄もしくは備考欄に、宅配ボックスに入れるよう書いておくこと。ほかに、前もって自分の地域の宅配営業所に、「うちの荷物は宅配ボックスに入れてください（＝仮に傷んでも自己責任です）」と伝えておく。
さらにできることなら、宅配ボックスを設置する前に、どういう点に注意すればいいのかを、宅配業者に聞いておく。それでもし制約が多くメリットが少ないようなら、考え直すことも必要かと思います。
戸建宅配ボックスにこだわらなくても、コンビニ受取りや宅配ロッカー（楽天BOX・PUDO）、あるいは宅配営業所止めを利用してみると、それはそれでかなり便利ですよ。
宅配ボックス自体は大変便利な設備！
とりあえず、最新設備のマンションについている、オンライン管理された個別宅配ボックスと、古いマンションや戸建の機械式オフライン宅配ボックスは勝手が違う、ということは知っておいてください。
宅配ボックス自体は、大変便利な設備。ただし前述したようなリスクもあるので、十分検討した上で導入してくださいねっ。
