鍵穴がないスマートドアの現代でも海外では定番!
ただし飛影の邪眼からは身を守れません……
最近、玄関ドアに鍵穴がなくリモコンやスマホなどでロック操作する、スマートドア装備の新築物件を見かけるようになりました。そこでふと思い出したのが、ドアノッカー。ドアノッカーとは、玄関ドアに取付けられた金物。読んで字のごとく、本来はドアをノックするためのものです。
もともと日本ではあまり見かけませんでしたが、海外では今でもよくある装飾品。お洒落アイテムでもありますし、魔除けの意味もあります。例えば、ヨーロッパなら蹄鉄(馬のひづめの底につける鉄の金具)のドアノッカー。北アフリカでは、ファーティマの手といった。
ファーティマの手とは、邪視・邪眼といわれるねたみの眼差しから身を守る護符。ちなみに、「幽☆遊☆白書」飛影の能力に対抗するものではありません。
日本でも屋根の上や玄関先に、魔除けの飾り瓦を置きますよね。あれと同じようなアイテムなんです。
実は数十年前、実家の玄関ドアについてまして。親戚筋の工務店こだわりの注文住宅。なので内壁は板で、床は寄木張り。玄関ドアだけで30万円超だったそう。
で、ある時ふとドアをコンコンしてみようと思った私は、輪っかの形のドアノッカーを動かしてみたのです。
はい。長年誰も使ってなかったので、「ギギギギ……ペチッ」で終わりました。
ドアホンが普及している現代では、ドアノッカーに実用性はあまりないといえます。ですがドアノッカーの形は、ライオン・キツツキ・ドラゴン・人の顔など多種多様でユニーク。それに真鍮のアンティークには、何ともいえない味わいがあります。
海外ドラマでみるような、クラシックな洋風建築の雰囲気がお好きな方は、ぜひドアノッカーで玄関扉を飾ってみてください。それに魔除けアイテムとしても、盛り塩よりスマートな気がしますが、いかがでしょうか。