プロは腕より報酬の安さが好まれる時代!?
手に職があるというのは特別なこと。誰かがつくった商品を売るのではなく、自分が商品をつくる側。例えば、戸建てを販売する場合。工務店・ハウスメーカー・不動産屋などによっては、誰かを紹介して成約すれば、紹介料をもらえるというシステムがあったりします。
つまり売る側には商品の知識がなくてもなれますが、つくる側には簡単にはなれない。それが手に職、建築職人ということです。さらに高度な専門知識・技術を習得したからといって、あるいは人の何倍も速く正確な仕事をしたからといって、正当な評価をされるとは限らない。
もう一度言いますが、本来なら手に職があるというのは特別なこと。何年何十年と時間もお金もかけて習得した特殊な知識・技術を、安く買おうとするのがおかしな話なのです。ところがそれが普通になっているのが建設業界。
それでも中には、職長や期間限定などといった条件付きで賃上げを行っている大手企業もあるにはあります。ですが、業界全体の動きとなるまでには至っていないのが残念なところです。