名前の由来は「ニッカーボッカーズ」という英語!
鳶服といえば「ニッカポッカ」。にしても、鳶職人はなぜあんなダボっとしたパンツをはくのか、不思議ですよね。素人からみたら“鳶の制服みたいなものだから?ひだひだが邪魔じゃないの?”なんて思っちゃいます。ところがあのデザイン、実は非常に機能性がすぐれているのです。
全体はゆったりとしていて、裾口は風が入らないよう絞ったり、足袋の中に入れたりできるようになっている独特のフォルム。
あのデザインには“脚を動かしやすい・汗をかいても蒸れにくい・ひだが障害物に触れることで危険を感知、回避するためのセンサーになる・打撲などのクッションになる・ひだの揺れ具合で風の強さを測るバロメーターになる・高所でも体が安定する”といった様々な働きがあるんですね。
センサーとかバロメーターとか眉唾に聞こえるかも知れませんが、危険な高所作業では神経が研ぎ澄まされていますから、普段と違って敏感になるんですね。
たまに、迷彩柄などのミリタリーパンツ、いわゆる軍パンらしきカーゴパンツをはくオシャレな建築職人を見かけますが、単なるファッションじゃなかったんですね。
あ、いや、もしかしたら軍パンではなく、「寅壱」のニッカズボンの迷彩柄だったりするかも知れませんが……。
オシャレといえば、ニッカポッカの丈の長さには流行があるそう。現在はかなり長めの丈が人気のようで、ロング丈でいうと種類は約6種。メーカーによって少々違いはありますが、「ロング七分・ロング八分・超ロング・超超ロング・超超超ロング・四超ロング」。超 四回言わんのかいっ!
色柄に関しては、白や紺の無地がステイタスとなっているようです。
そのニッカーボッカーズが動きやすいことから、ゴルフや乗馬や登山などのスポーツウエアとして普及。ですから野球のユニフォームの起源は、丈が短めのニッカポッカだという説もあるんですよ。