非常識が通るというのを学習してしまう怖さ!
知人に建築職人が数人いるのですが、彼らと話をするたびに感心させられることがあります。30代40代の一人親方ともなれば、かなりの熟練。なのに彼らは常に勉強し発見し、日々学習し続けているのです。
「なんでそんなに頑張るの?」に対する彼らの答えは明快。「失敗したくないから」。いつも言っていることですが、建設現場に同じものはない。だからその都度臨機応変に対応するためには、勉強や経験で知識を増やす。つまり学習すれば失敗が減るからなのです。
失敗経験も学習の1つ。学習は、ほんとに大事。しかし学習といっても、ネガティブな学習も少なくありません。例えば、バックレ。仕事を急にサボる辞める。プライベートでも、何の連絡もなく約束を反故にする音信不通にする。
その手の非常識・不道徳は誰でもやってはいけないと分かっていること。ですがそれが一方的に通ってしまうのを間近で見て学習してしまうと、「それもアリなんだ。自分もやっていいんだ」になってしまう。今まで守ってきた常識とかモラルとか、すっ飛んでしまうのです。
それがネガティブな学習。朱に交われば赤くなる――。残念ながら、その手の話は珍しくないような気がします。そういう負の学習を身に付けてしまわないためには、どうすればいいのか?
当サイトコラム「人生に必要な知恵はすべて幼稚園の砂場で学んだ|建設作業員はどうなの?」でも述べましたが、自分がやられて嫌なことは人にしない。人にして欲しいことは自分もしてあげる。といったスタンスでいればいいのではないでしょうか。
建設作業という仕事は、結局は人がすること。職人といえども技術力や知識がすべてではなく、最終的には人間性がものをいうのかも知れません。