お金?腹いせ?電動工具などの窃盗を同業者がやるという業界の闇!

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だから建設作業員は白い目で見られる!?

建築職人が使用する道具は、どれも高価。鑿(のみ)や鉋(かんな)など名工が作った大工道具を奮発して購入し、大事に使っている方も少なくないかと思います。電動工具もしかり。そこで問題になるのが、道具類の盗難。

高価なものですから、ネットオークション・リサイクルショップ・フリマなどで転売するのが目的で盗む、窃盗団や手癖の悪い同業者が後を絶ちません。野丁場を警戒していても、駐車場の車の荷台や車内から盗んでいく輩もいたりして。

ちなみに盗難対策としては、道具に名前を書いておく。同じ現場が続いても、道具を置きっぱなしにして帰らない。現場に鍵や防犯カメラを設置する。

防犯カメラは、ドライブレコーダーに付いているものもあります。また工具販売店による、防犯登録シールや盗難保険サービスといった独自の取り組みもあったりします。

ですが名前を書いておいたり防犯登録シールを貼っていても、消されたり剥がされたりしたらアウト。工具類を海外へ転売するとしたら、もう名前もシールもへったくれもない!それに防犯カメラに犯人が映っていたとしても、組織的に窃盗をやっているプロの連中だったりしたら、そう簡単には捕まらないでしょう。

とはいえ、名前・シール・防犯カメラなどは、ないよりあった方が、心理的に犯罪抑止にはなるかと思います。その場合、相手がそれに気付かなければ意味がありませんが。

建築道具の窃盗が、もし仮に手癖の悪い仲間のしわざだったとしたら、モラル以前にあさはかとしか言いようがありません。仕事のキツさを知る、数少ない理解者を裏切る行為。そして何より、盗みはれっきとした犯罪。万引きもそうですが、軽いノリでやるにしては、失うものが大きすぎるかと思います。

それらの軽率な行動が建設作業員への世間の評価を下げ、結果自分自身の首を絞めることになる。当サイトコラム「建設作業は頭を使わない|身体が健康なら誰にでも出来る仕事という誤解!」といったイメージを、一般人が抱いてしまったりするのです。

キツイ仕事は給料がいい、同業者同士ならいたわり合える、というものでもないのは重々承知。ですがそれは、窃盗をすれば解決する問題ではありません。良いことをしても良い結果になるとは限らない世の中。悪いことをして良い結果になることなど100%ないと気付いてもらいたいものです。

野丁場で、その日だけの者同士が、お互い配慮し合って作業をスムーズにこなしている現場もあります。社会のルール・マナーを、誰よりきちっと守っている建築職人もいます。そんな前向きな人たちまで巻き込んで、「これだから建設作業員は……」と言われるような、非常識な言動を平気でとる。

その挙句、「誰のお陰で家に住めると思ってんだ!」と叫ぶ――。そういう人は、浅はか以外の何ものでもないと思いますが、いかがでしょうか。

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